昨夜、パルテノン多摩で希望舞台の水上 勉原作「釈迦内柩唄」を観劇しました。主演の有馬理恵さんは昨年の憲法ミュージカルに出演されていて、そこで知り合い、彼女がライフワークとしているこの劇が近場で公演される時には是非観たいと思っていました。生の演劇を観るのは久しぶりなので、開演時客席の照明が落ち舞台が始まるまでの僅かの時間、わくわく気持ちが高ぶってしまい、幕があくともう引きずりこまれてしまいました。物語は秋田県の花岡鉱山の近くにあった釈迦内で親の代からつづいた死体焼き場の仕事をしている家族と、その仕事を引き継ぐことになった女隠亡ふじ子の話。父が死んだ日にその父を焼くカマの掃除をしながら家族のことを思い出し語り始めます。そして戦中のある日の事件を思い出し回想シーンへ。その仕事ゆえに忌み嫌われ蔑まされる家族ですが、そのシーンでは深い家族同士の愛情、わけへだてのない優しさが舞台にあふれていました。そして、ふじ子が父の仕事を引き継ごうと決心したきっかけが語られラストへ。「差別と戦争がなくなるまでこの芝居を続ける」という熱意が伝わってきました。今回、出演者の「東京空襲の3月10日に公演したい」という要望を、「『釈迦内柩唄』を観る会」多摩の尽力でこの日に公演することができたそうです。原作者の水上 勉さんに1000回公演を誓ったそうで、現在三百半ば(正確な数字は聞き逃してしまいました)近く3/14浦和で、その後も各地で上演されるようです。首都圏では5月に町田、鎌倉であります。大変お薦めな劇です。
10日に留守すると言っていたのは、このことだったんだね。Yahooで釈迦内柩唄を索いてみたら、希望舞台のHPへどうぞの見出し・・・花岡事件のことも始めて知りました。有馬さんも顔写真いりでキャストに載っていました。水上勉さんはたまたま釈迦内に焦点を当てたけど、戦時中この手の人種差別は掃いて捨てるほどあったんじないかな。報告ありがとう。
投稿情報: Takeo | 2009-03-12 15:09
387回目の公演だったようです。差別と戦争がなくなるまで続けるという熱意で1000回めざして上演していくそのパワーに敬服します。
投稿情報: a | 2009-03-13 00:34